情報データ科学部生にオススメする学びとは?
やはり、技術力があり成果を出せることが重要です。Webエンジニアのうち、私が従事している領域で活躍する目的で、特に重要と思われる科目を抜粋してみました。
【とても必要】
・コンピュータ入門:サーバーで障害が発生した時に、原因を理解し適切な対処を行ったり、問題のないプログラムを書くために必要。
・プログラミング概論/演習I・II :プログラムを書くのに必要。大体のプログラミング言語は構成要素がほぼ同じため、1つの言語を学ぶと、他の言語の理解にもなる。
・プログラミング演習IV:大人数でプログラムを作る際に必要な事項を学べる。
・データベース:『Web+DB Press』という誌名の業界誌があるように、Webサービスには必要不可欠。余談ですが、大学生の頃からこのような、技術方面に関する業界誌も読んでおくと、とても力になると思います。
【必要性が高い】
・確率・統計: 必要な機材の量や、サーバーの障害発生の可能性を考える際に必要。
【あるとよい】
・数理・データサイエンス/基礎データ分析演習/多変量解析:たまに(1~2年に1度程度) 、どういう施策(機能)が良いかデータをR言語などで解析して検討する仕事がある。
・情報ネットワーク・ネットワークセキュリティ:この知識があると、ネットワークエンジニアとしても活躍する第一歩となる。(AWSでのサーバー構築では使用)
・オペレーティングシステム:サーバーの障害発生時に、原因の理解に役立つ。
上記にある「確率・統計」は、エンジニアだけでなく企画部門でもとても重要なスキル。会社として、統計検定などの資格をとることを奨励しています。
学生へのメッセージ
ドワンゴで働く社員は、どこかひとつ光るものを持っている人が多いです。なので、学生時代は得意なところを伸ばし、即戦力となる武器をひとつでも作っておくと評価されると思います。私も、学生時代に個人のWebサービスを作り、そういうものの展示会(『コミティア』)に出展し、就活時のアピールにしました。
就職を目的にするのであれば、会社でよく使われているプログラミング言語やフレームワーク、ミドルウェア、クラウドサービスに親しんでいると、即戦力度合いが上がるように思います。『Web+DB Press』に出てくる技術は、業界の会社で実際に使われている技術にかなり近いように思います。ただ、全部だと幅が広すぎるので、「狙っている会社で使ってるから」などのテーマで絞り込んだりするといいと思います。
どのようなスキルが求められているかについては、私だけでなく、色んな会社の人の話を参考にすると良いかと思います。企業の採用イベントなどでは、企業の人への質問コーナーもあるかと思うので、そういう場などで、どんどん質問してみるといいと思います。最近では、オンラインでも開催されており、参加しやすくなったように思います。
とはいえ、新卒採用の場合、「基礎力」「伸びしろ」「応用力」「総合力」みたいなところも重視されうるので、大学の授業もおろそかにできません。
個人的には、就活のための技術だけを学ぶのではなく、大学でしか学べないことを楽しんで学べると、将来の幅が広がるとも思います。プログラミングなどは業務を進めながら常に新しいことを学んでいけますが、大学でしかしっかりと学ぶ機会がない基礎的な統計などの学問的な知識などを学生のうちに身につけていると、社会で役立つ人材になると思います。また、人生も豊かになっていくと思います。特に、業務中に学ぶ対象でなく、大学でも学んでる人が少ない分野を学べていると、「業務の中で身につけた技術力×自分にしか無い専門分野」という部分で、将来活かせる道が出てくるかもしれません。
最後に、Web業界・IT業界では、Facebook等、現代のアメリカンドリームといえるような、大成する夢を叶えられる可能性があると思います。(私の知り合いにも何人かいます。) 自ら創造し開発したWebサービスを世の中でヒットさせ、大成功する。金銭面な意味だけでなく、社会に大きなインパクトを与えられる可能性があると思います。そういう人生の大きな楽しみもある業界・業種と思います。会社の風土が良いこともあり、私自身、日々モチベーション高く楽しく働けています。